門鉄デフ9600形

1973.8. 行橋機関区 Photo by: J. Satomi

一般的にいって門鉄デフはC55形・C57形のようにボイラーの太い機関車

にはよく似合うが、D51形やC59形のようにボイラーが太い機関車には

あまり似合わない。ほっそりとしなやかな門鉄デフのラインとボイラー径との

釣り合いがとれないからであろう。

しかし門鉄デフの発案元である(本当のオリジナルはいうまでもなくドイツだが)

国鉄小倉工場としては別に美観を示すために発案したわけではないので、

そんなことはお構いなしに管轄区内に所属する機関車に片っ端から門鉄デフ

を装備していった。

装備してみるとボイラーが太いくせに意外と似合っていたのが9600形で

あった。

もっとも九州地区の9600形は短距離運転や入換が主任務だったためか

もともとデフレクターがないカマが多く、門鉄デフ付の9600形が全体数から

見た比率として少なかった。私が確認している限りでは上の19626号機を

含めて10輌程度である。しかもわざとか偶然か、門鉄デフ付の9600形は

晩年、全機が日豊本線の行橋機関区に集中配備されていたようである。

その中には79668号機のように波のマークが入ったお洒落な門鉄デフも

あって行橋名物のひとつとなっていた。