三河鉄道デ100形(名鉄モ1080形)

1959.12. 西中金駅 Photo by: T. Satomi
中島忠夫さん推薦
昭和30年代まで現役で活躍していた電車創世期の「名品」のひとつですね。
三河鉄道は1914年(大正3年)に開業、1936年(昭和11年)には西中金−蒲郡間
を全通させ、三河地区の重要な鉄道路線となっていました。
その三河鉄道が1926年(大正15年)に6輌導入した15m級木製車が田中車輌
製のデ100形でした。
全長15,291mm、自重29.3tで、製造当初はオールクロスシートの2扉車でした。
1941年(昭和16年)に三河鉄道は名古屋鉄道に合併されたのに伴い、デ100形
はモ1080形に形式変更の上、3扉ロングシートに改造されましたが、往年
の気品をそのまま伝えていました。
日本の鉄道車輌製造業界における木製車体の最晩年、半鋼製車体が登場
する直前の作品であり、木製車として非常に完成された成熟の美を感じさせ
る名車ですね。
尚、三河鉄道では1927年(昭和2年)に東洋車輌より同形車2輌を導入し、
名鉄合併によってこれらもモ1080形の1087・1088となっていますが、
1081-1086とは寸法や細部に違いが見られます。(里見)

