モハ42形

1978.2. 豊橋機関区 Photo by: J. Satomi
東海道・山陽本線における京阪神地区の電化が完成したのは1934年
(昭和9年)のことですが、その初代省線電車として誕生したのがモハ42形で、
初の20m級2扉クロスシート車となりました。
私鉄王国関西でのスピード競争に打ち勝つため歯車比は1:2.26の高速
タイプになっており、両客室扉間にずらりと並んだ16個の狭窓が見事でした。
モハ42形は両運転台式ですが、直後に片運転台式のモハ43形が誕生して
これに引き継がれたためモハ42形は13両の製造にとどまっています。
更に太平洋戦争中から戦後にかけて1輌が戦災廃車、1輌が事故廃車、
4輌が別形式に改造されたため、戦後はわずか7輌のみの在籍となり、名車
であると同時に悲運の車輌でもあります。
しかし晩年は4輌が揃って飯田線に健在だったので、ここで往年の関西省電
を偲ぶことが出来ました。
上の写真は豊橋機関区所属のクモハ42 011で、1934年(昭和9年)梅鉢鉄工
所製、1979年(昭和54年)に45年の生涯を閉じています。(里見)

