キハ41000形(キハ06形)

1957.8. 境港駅 Photo by: Tadao Nakajima
(写真提供:中島忠夫さん この写真は転載禁止です)
キハ44800形だのキハ45000形だのと国鉄の気動車を旧形式で呼ばれても
なかなかピンとこないが、キハ41000形だけはキハ05形や06形と呼ばれる
よりもしっくりくる。あるいは「ガソリンカー」といえばまずキハ41000形が
思い浮かぶ。それほどキハ41000形は戦前の気動車を代表する形式である。
旅客量が少ない閑散路線においては、蒸気機関車が牽引する客車列車より
も気動車列車による方がはるかに経済的であることは昭和初期の段階ですで
に明白になっていたが、肝心の内燃機関の方が輸入に頼らざるを得ない状況下
では、なかなか全面的な気動車化を進めるには至らなかった。
従って鉄道工作局車輌課によってGMF13型という6気筒13L、定格出力
100PSの性能を持つ傑作エンジンが開発されるに至ってはじめてキハ
41000形(当初形式はキハ39600形)という日本最初の本格的な量産型
気動車が成立したといっても過言ではない。
このガソリンカーは1933年(昭和8年)から1935年(昭和10年)にかけて137輌が
製造された。製造輌数だけを見るとたいしたことないような気もするが、汽車
製造、日本車輌、川崎車輌、新潟鉄工、田中車輌と主だった車輌メーカー
すべてが参画し、鉄道省も大宮、大井、鷹取、小倉の各工場がわずかずつ
だが担当している。いかに鉄道車輌製造関係者がキハ41000形に注目して
いたかが伺い知れるのである。
キハ41000形は戦後も活躍を続け、動力源はより経済性に優れたディーゼル
機関に換装されていった。この内、GMF13型ガソリンエンジンをベースに
ディーゼル化されたDMF13型エンジンを装着したのがキハ04形、大型
トレーラーバスに使われて定評のあった日野自動車製DA55型(75PS)を
装着したのがキハ06形、DA55型の出力をアップしたDA58型(100PS)を
装着したのがキハ05形である。
上の写真は中島忠夫さんよりお送りいただいたキハ0621を先頭とする
境港線の気動車編成で、後ろにはキサハ04形とキハ07形を連結している。

1963.4. 向日町運転所 Photo by: T. Satomi

