
北恵那鉄道は中山道における主要な宿場町のひとつである中津川から木曽川の支流である付知川に沿って下付知に至る全長22.1kmの静かな地方私鉄だった。付知地方にはもともとヒノキなど非常に良質な木材の産地であり、裏木曽御料林もあって、伐採された木材は筏に組まれて付知川・木曽川を下って運ばれていた。ところが大正中期になって木曽川に大井ダムが建設されることになり、木材の川送りができなくなるためそれを鉄道輸送に切り替える目的で建設、1924年(大正13年)に開通した。木材運搬という目的から当初は蒸気機関車が牽引する762mm軌間の森林鉄道として計画されたが、地元の強い要望もあって1,067mm軌間でかつ直流600V電化に変更された。建設直前になって大変身したという面白い経緯を持っている。 |