

保有車輌すべてにそつがない阪急電鉄でも、探せば奇車・怪車は出てくる。もっとも1550形の場合は、上の写真のように車輌単体で見ればそれほど可笑しいというわけではない。問題は連結される編成にある。1550形は1949年(昭和24年)に550形として新製された半鋼製付随車であり、戦前製の有名な新京阪P6系、100形・1500形の中間車として組み込まれた。ところが1550形は阪急伝統の一段下降窓を採用しており、P6系編成とは窓デザイン、腰板寸法、屋根上の通風器等、まるで雰囲気が異なる。合っているのは全長(それも正確には少し違う)、乗客定員(150名)と扉の数くらいというちぐはぐな編成となった。台車も当時、大流行していた鋳鋼製ウィングバネ式のFS-3型という付随車のくせにごっついものをはいており、新京阪の残党にはさまれてひとり新生京阪神電鉄を主張していたわけである。 |