

車輌コンテストを行ったとしたら「怪車部門」堂々のチャンピオン間違いなし。貨車の荷台に家屋を建ててしまった。目的は常識的に考えれば救援車とか工事用作業員のための控車といったところだろうか。あるいは知らない内に誰かが家を建てちゃったとか。(敗戦直後にバスや客車の廃車体に住む人々の写真を見たことはあるが)もうひとつ驚いたのは、この手の奇車・怪車は昭和30年代頃まで地方私鉄に行けば結構見られたのだが、わずか10数年前でもこんな素晴らしい怪車におめにかかれたとは。車輌形式はわからないが、古い資料を紐解くと越後交通では1915年(大正4年)の創業時に10t積の無蓋車ト1形を大日本軌道及び天野工場より計24輌購入しており、これが種車ではないかと推測する。同社には他にも1956年(昭和31年)に西武鉄道から15t積のト1001形16輌を購入しているが、こちらは大きさの点で該当しない。妻面に残る丸い穴については、国鉄の有名な自動連結器への一斉取り替えが1925年(大正14年)なので、ト1形がそれより10年も前に製造されていることを考えれば、バッファーを取り付けてあった跡の可能性が高いと思う。 |