


熱烈な蒸機ファンとして、国鉄に在籍した全てのカマを愛していると建前の上では言えても、実際には少々うらめしく思う機関車もないではない。宗谷本線は水掻きスポークのパシフィック機C55形最後の砦であり、当然ここを訪れるファンのお目当てはトップナンバーの1号機や流線形改造の30号機だったりするわけだが、1973年(昭和48年)にC57形が1輌紛れ込んできたために運悪くC55形に逢えない確率が出てきた。私が乗った旭川発稚内行の321列車もたまたまそのC57 87号機牽引だったため大いに落胆したものである。蒸機終焉時代では珍しくファンから敬遠されるカマだった。しかし、これは後で気がついたことなのだが、C57 87号機はかつて福知山機関区に20年以上も在籍した生粋の関西機であり、少年時代の私が大阪駅で憧憬の眼差しで見つめていたまさにその機関車だったのである。北海道で再会したその時に気づいていればと、87号機には申し訳ないことをしたと。(福知山時代のC57 87号機はこちら) |